ホワイトスポット

ホワイトスポットとは
歯の表面に見られる白濁したシミのような斑点をホワイトスポットと呼びます。
治療方法は、ホワイトスポットの状態と仕上がりのご希望によって様々な治療方法があります。
ホワイトスポットの原因について
初期う蝕・歯牙フッ素症・エナメル質形成不全などが原因として考えられます。
初期う蝕はいわゆる穴のあいたう蝕の前段階のものです。歯の表面は溶けず、内側のミネラルなどが溶け出し空洞になることで光の屈折率が変わりホワイトスポットとして見た目に影響が出ます。
エナメル質形成不全には内分泌異常や発熱・栄養障害に起因する全身的要因によるもの、乳歯の炎症が後続の永久歯に影響を与えたり、ぶつけることなど局所的要因になるもの、切歯と第一大臼歯(6歳臼歯)にだけ見られる原因不明のエナメル質形成不全MIH(Molar-Incisor Hypomineralizatin)など様々に分類されます。
エナメル質形成不全ではう蝕とは異なり内部が空洞化することはありませんが、内部の構造が乱れることで光の屈折率が変わり、ホワイトスポットとして審美的に問題を生じます。
歯牙フッ素症は歯の発生期に過剰にフッ素を摂取することで歯の表面に白斑や茶色の斑点を生じます。水道水のフッ素化が行われていない日本ではほとんど生じることはありません。
ホワイトスポット治療
「アイコン治療」
アイコン治療とは、専用の薬剤を用いることで、ホワイトスポット部分のみを治療する方法です。歯の内部にあるホワイトスポット部分のみを薬で溶かして除去し、代わりの薬を浸透させ固めることでホワイトスポットを目立たなくすることができます。
アイコン治療の特徴
薬を歯に塗布することで治療が終わり、歯を削ることなく治療することが可能です。
※アイコン治療は自費治療となります
ホワイトスポット
(アイコン)治療の流れ
1. カウンセリング

鏡で、見た目の気になる部分を確認します。またアイコン治療でできること、他の方法との違いについて説明を行います。
2. 検査

まず歯の表面のクリーニングを行います。アイコン治療が適応となるホワイトスポットなのか、他に大きな問題はないかお口の中を拝見します。また術後との比較のために口腔内写真を撮影します。
3. 診断

治療希望のホワイトスポットがアイコン治療で効果が高く出るのか、難易度診断(ウェットアンドドライテスト)を行います。
4. 治療開始

治療部位にラバーダム、もしくは簡易防湿を行い専用薬剤アイコンを使用して浸潤療法を行います。
5. 治療後の確認

治療後に研磨を行い、口腔内写真を撮影します。
6. 経過観察

1ヶ月後に経過観察と口腔内写真を撮影します。その後4~6ヶ月ごとにチェックとクリーニングを行い、経過観察をしていきます。
ホワイトスポット
(アイコン)治療のよくある質問
Q. ホワイトスポットは
治した方が良いですか?
A. 見た目が気にならないようでしたら治療する必要はありません。
Q. アイコン治療は年齢制限はありますか?
A. 特にありません。薬剤を使用し反応を待つ治療になりますので、ある程度動かず治療を受けられることが条件となります。小学校高学年以上が望ましいと思われます。
Q. アイコン治療は妊娠中でもできますか?
A. 審美治療ですので緊急性が低く、妊娠中の患者さまへの安全性が確立していませんので禁忌となります。
Q. アイコン治療は痛みを感じますか?
A. 治療自体には痛みを生じるものではありません。浸潤麻酔の必要も通常はありません。
Q. アイコン治療にかかる期間は
どのくらいですか?
A. 施術は1回の通院で完結します。術前にカウンセリングを行い、施術、定期検診(4~6ヶ月ごと)となります。
Q. アイコン治療が受けられないケースは
ありますか?
A. アイコンは歯の表面性状が保たれている必要があります。う蝕が進行して穴が開いているような表面に問題がある状態の歯に治療することができません。
Q. アイコン治療終了後に起きる
可能性のある問題はありますか?
A. 術後すぐにホワイトニングを行うことはできません。ホワイトニングをご希望の場合はアイコンの前に行うことをお勧めしています。
Q. ホワイトニングで治すことはできますか?
A. ホワイトニングでホワイトスポットを消すという審美的効果はあまり期待できません。改善したという症例もありますが、ホワイトニングを行うことでかえってホワイトスポットが目立つようになったという報告もあります。